私は今まで英語版の日本アニメを数十作品見てきました。
そのほとんどは輸入盤を実際に購入して視聴しています。
もともとアニメが好きで、同時に英語も好きでした。
ある時、「好きなアニメで英語を勉強できれば一石二鳥では?」と思い立ち、それから多くの作品を視聴してきました。

私の経験では、英語のアニメを見るだけでも十分勉強になります!
それどころか、参考書を読むだけよりも、実際に音で確認できるのでリスニング力も上がりますし、自然な会話の中で英語に触れらるので生きた英語力を養うことができます。
(ただし流し見だけではあまり効果がなく、しっかりと意識的に見るのが大事です)
そんな英語アニメオタクの筆者が、私が今まで見てきた作品の中で英語学習におすすめのアニメをランキング形式で紹介します。
あくまで私が見てきた作品の中から独断と偏見で順位付けしたものです。
英語の勉強になるかという点も考慮していますが、そもそも作品として面白いかも考慮しています。
異論は大いに認めます。
なお、全て「英語吹き替え音声」のある作品から選んでいます。なので英語吹き替え音声のない作品は対象外です。
また、英語字幕に関しては英語音声と完全に一致しているとは限りません。
英語音声と一致している字幕をCCと言いますが、CCが収録されている作品は『CCあり』と記載しています。

10位 幽遊白書

難易度はトップクラス!しかし英訳は原作を超える名言の数々!
英題:Yu Yu Hakusho(CCあり)
幽遊白書は少年ジャンプに掲載された冨樫義博さんによるマンガを原作とし、1992年にTVアニメ化されました。
私と同じ平成初期あたりに生まれた方は小さい頃に観ていた方も多いのではないでしょうか?
この幽遊白書の英語版なのですが、実はトップクラスに難しいと思っています。
しかし難しい反面、非常に勉強になるだけでなく、いつかは必ず英語で観てほしい作品となっています。
英語の吹替版では、原作のセリフからかなり改変されたものが多く見受けられます。もちろんストーリーを捻じ曲げるほどのものではありません。
原作のセリフを変えることに賛否両論あるかとは思いますが、この改変されたセリフが素晴らしく、正直、英語版の台詞回しは原作を超えていると思っています。
むしろ英語版で見るべき作品なのです!
日本語版では何ということもないセリフなのに、英語版ではめちゃくちゃ熱かったり、素晴らしいジョークのセリフになっていることが多いんです。
(これに関してはいつかちゃんとした記事を書こうと思っています)
この英語版の名言の数々は海外の方からも評価は高く、そのまとめサイトも作られているほどです。
難易度が高いものの、幽遊白書のDVD/Blu-rayではCCが収録されているので、聞き取れないということはないです。
なので、いつかは必ず見ていただきたい作品となっています。
Blu-ray/DVDでPart1〜4の発売です。
ちなみにNetflixでも英語音声で視聴できますが、英語字幕がCCではないので、音声と字幕が全く違います(特に幽遊白書の場合はほとんど違うので参考にならない)。
CCで視聴したい方はディスクで購入してください。
9位 蟲師

1話完結型で視聴しやすい!英語で味わう日本の原風景!
英題:Mushi shi
蟲師は漆原友紀さんによるマンガを原作とし、2005年にTVアニメ化されました。
また、2007年にはオダギリジョーさん主演で実写映画化もされました。
おそらく明治あたりの近代化以前の日本を舞台に、『蟲』と呼ばれる植物でもない動物でもない不思議な存在をテーマにしたお話です。
日本の原風景を舞台に、英語で不思議な物語を追うという体験は代えがたいものになるでしょう。
お話としては続いていますが、基本的には1話完結型なので気軽に見ることができるのも嬉しいです。
主人公ギンコの英語版の声優さんは、日本語版の声優さんと比べると、低く非常に響く声です。もちろん日本語版の声優さんの演技もすばらしいですが、英語版独特の良さも確かにあるので一見の価値ありです。
英語字幕はCCではないため完全に一致しているわけではなく、表現もやや難しいので、中級者以上の方におすすめかと思います。
蟲師の北米版はS.A.V.E(Super Amazing Value Edition)という廉価版のシリーズで発売されています。
そもそも北米版のアニメは日本語版と比べてお得なのに、さらに廉価版ということで、かなりお安く購入することができます。
アニメは1期と2期が出ていますが、現在英語版で入手できるのは1期のみのようです。
S.A.V.E版だと1つに1期全26話が収録されていますが、S.A.V.Eではないバージョンだと複数巻購入しなければならないので、購入する際は注意してください。
8位 ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風

声優の演技力の高さは海外ファンからも高評価!
英題:Jojo’s Bizarre Adventure: Golden Wind
『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』は荒木飛呂彦さんによる漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの第5部です。
少年ジャンプで漫画が発表されたのが1995年で、2018年にTVアニメ化されました。
連作の中の1つの章となっており一応前の章との繋がりはあるのですが、見ていなくても問題なく楽しめる作品となっています。
ジョジョのTVアニメの中でも屈指のクオリティの高さで、荒木飛呂彦さんの特徴的な絵のテイストを損なうことなくアニメーション化しています。
英語吹き替え版の声優さんたちは日本版にも劣らない素晴らしい演技をしています。海外の掲示板でも高評価でした。
CCは収録されておらず、やや早口でしゃべります。さらに比較的難易度の高い単語や表現がふんだんに使われております。それはそれで勉強にはなるのですが、ハードルはやや高いため中級者以上の方におすすめです。
Blu-rayで発売されており、Part1とPart2の全2巻に分かれています。


7位 ハンターハンター

悪魔的面白さは寝不足になること間違いなし!
英題:Hunter x Hunter
『ハンターハンター』は1998年に冨樫義博さんによって書かれた少年ジャンプの漫画です。漫画の方は現在もまだ完結していません。
TVアニメ化は大きく分けると2回されており、1度目は1995年に、2度目は2011年にされています。
今回紹介しているのは2度目の2011年版です。
特徴としては何と言っても悪魔的面白さです。少年漫画の王道からやや離れた魔球のような物語の構成は、思わずうなってしまいます。
話が進むごとに物語自体も成熟していき、少年漫画の枠を超えた大人向けの作品となっていきます。
少年漫画なので戦闘に関する語彙や表現が多いですが、扱うテーマ自体も幅広いため非常に多くの表現を学ぶことができます。
それでいて「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」のように難易度の高い表現が多いわけでもないので初心者におすすめです。
CCは収録されていませんが、個人的な印象では英語字幕もそれほど大きくは吹き替え音声と離れていないように感じますので、参考にしながら見ていくことができるでしょう。
発音も非常にはっきりしており、比較的聞き取りやすいのもおすすめポイントです。
ハンターハンターはBlu-rayとDVDの両方で発売されており、全7巻出ています。

6位 苺ましまろ

初心者におすすめ!
かわいい女の子の日常と英語に癒やされる!
英題:Strawberry Marshmallow
『苺ましまろ』は、ばらスィーさんによる漫画作品で、2005年に第一期としてTVアニメ化されました。その後、OVAや第二期も制作されました。
当時は「かわいいは正義!」というキャッチコピーで話題になりました。
内容は、かわいい小学生の女の子たちが繰り広げるゆるいギャグ作品です。
このギャグがゆるいものの、シュールでなかなか笑えます。
英語のことで言えば、おそらくこのランキングに登場している中で一番やさしい英語が使われている作品だと思います。
主要キャラクターが小学生たち(と大学生)で、それ以外はほとんど出てきません。
ストーリーも日常に関するものがほとんどで、難しい特殊な語彙もあまり出てきません。
話すスピードも比較的ゆっくりです。
英語力に自身がないという方は是非試してみてほしい作品です。
惜しいのはCCが収録されていない点ですが、普通の英語字幕でも十分に補いながら聞き取れるかと思います。
第一期のTVシリーズはDVD/Blu-rayで発売されています。
5位 カレイドスター

夢と努力と友情、サクセスストーリーの金字塔!
異国で努力する少女の姿に勇気づけられる!
英題:Kaleido Star
『カレイドスター』は2003年に放送されたアニメ原作の作品です。TVシリーズ第1期と第2期の全51話とOVA3話からなる作品です。
アメリカにある、サーカスとミュージカル、マジックを組み合わせたような架空のステージ=「カレイドステージ」でスターとなることを目指し渡米してきた日本人の少女のサクセスストーリーを描く作品です。
あまり知られていない作品かもしれませんが、個人的には義務教育課程で全国民に見せるべき超名作だと思っています(笑)。
主人公が16歳の日本人の少女で、夢を追いかけるために家族の反対を押し切って単身渡米してきたという設定です。
慣れない環境や逆境にさらされながらも、持ち前の明るさで周りを巻き込んで乗り越えていく姿は勇気づけられること間違いなしです。
今まさに留学していたり、留学の経験がある方は特に心に響くものがあるのではないでしょうか。
登場人物たちが比較的早口でしゃべるので聞き取りづらいところが多いかと思いますが、それでも是非挑戦してみてほしい作品です。
こちらも「S.A.V.E」という廉価版のシリーズで発売されています。
第一期を収録したPart1と、第二期とOVAを収録したPart2で発売されているので、2巻買えばシリーズ全てを視聴することができます。
4位 鬼滅の刃

あの話題作を英語で!
話の種にもなること間違いなし!
英題:Demon Slayer
皆さんご存知『鬼滅の刃』は吾峠呼世晴さんによる漫画で、2019年にTVアニメの第1期が放送されました。
特筆すべきはTVアニメの中でも非常に高いクオリティで仕上げられている作品ということです。
私も実は元アニメーターなので少しはその苦労が分かるのですが、TVシリーズであれだけのクオリティを維持するのはさぞ大変だっただろうと思います。
英語吹き替え版のキャストは非常に素晴らしい演技をしています。
個人的には主人公の竈門炭治郎の声は、英語版の青年っぽい芯のある声の方が合っているように感じるくらいです。
語彙は特殊な設定の舞台のため、分かりやすいとは言えませんが、声優さんたちの声は聞き取りやすいです。
この作品も対象としては中級者になるかと思いますが、好きな作品であれば是非挑戦してほしいと思います。
話題作なだけあって、「英語で見た」と言えば話の種にもなるのではないでしょうか。
第1期はPart1とPart2の全2巻でBlu-rayのみで発売されています。
劇場版である『無限列車編』は別のBlu-rayで発売されています。
鬼滅の刃の北米版Blu-rayに関してのレビューは下記の記事で詳しく書いています。
興味のある方はチェックしてみてください。


3位 エヴァンゲリオン新劇場版シリーズ

Amazon Primeで手軽に全話視聴可能!
DVD/Blu-rayの購入が億劫な方におすすめ!
英題:Evangelion(CCあり)
『新世紀エヴァンゲリオン』は1995年に放送されたTVアニメで当時は社会現象を巻き起こすほど話題となりました。
そして2007年からリメイク作品として『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を皮切りに、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』、『シン・エヴァンゲリオン劇場版𝄇』が公開され完結しました。
当初はTVシリーズのリメイク作品としての位置づけになる予定でしたが、『破』からストーリーが大きく変わっていきました。
使われる語彙はやや難しく、しゃべるスピードも早いので初心者向けとは言えませんが、大きなメリットはAmazon PrimeでCC字幕で視聴できるという点です。
私は「序」と「破」に関しては北米版Blu-rayを購入したのですが、こちらにはCCが収録されていません。
なので手元に持っておきたいという方を除いてはAmazon Primeで見たほうが良いと思います。
Amazon PrimeであればDVD/Blu-rayを購入することなく、手軽に英語音声完全対応の字幕で視聴できるので非常におすすめです。
Amazon Primeでは1ヶ月の無料体験、また学生であればPrime Studentという学割制度のプランが利用でき、無料期間も最大6ヶ月あります。
少しでも気になる方はこれらのキャンペーンを利用して視聴してみることをおすすめします。
下記のページでは『エヴァンゲリオン新劇場版』シリーズのAmazon Primeでの視聴に関して、詳しく書いています。
よろしければ参考にしてみてください。

2位 ハウルの動く城(ジブリ作品全般)

日本が誇る名作を英語で!
全てのジブリ作品でCC収録がありがたい!
英題:Howl’s Moving Castle(CCあり)
第2位は『ハウルの動く城』と書きましたが、ジブリ作品全般ならどれでもおすすめとしました。
『ハウルの動く城』としたのは、私が今まで英語で見た作品は『千と千尋の神隠し』と『ハウルの動く城』で、こちらのほうが分かりやすい英語に感じたからです。
おすすめの理由は、英語学習者にはありがたい英語音声と完全一致した字幕であるCCが、ジブリ作品のBlu-ray/DVDには全て収録されているからです。
なのであなたのお気に入りのジブリ作品を選んで視聴してみるのが良いと思います。
ちなみに英語版のジブリの声優さんは、超豪華な役者さんがやることで有名です。
『ハウルの動く城』ではハウル役を、バットマン・ダークナイトでおなじみクリスチャン・ベールが演じています。
その他『崖の上のポニョ』の耕一をマット・デイモンが、『猫の恩返し』のハルをアン・ハサウェイが、『となりのトトロ』のメイとサツキを実際の姉妹であるダコタ・ファニングとエル・ファニングが演じています。
彼らの演技を聞くためだけでも英語版で見てみたくなるのではないでしょうか。
1位 美少女戦士セーラームーン

語彙もわかりやすく話題も豊富!
初心者にもおすすめの超名作!
英題:Sailor Moon(CCあり)
英語版おすすめアニメの第1位は『美少女戦士セーラームーン』です
『美少女戦士セーラームーン』は武内直子さんによる漫画作品で、1992年に漫画がスタートするのとほぼ同時にTVアニメもスタートしました。
TVアニメは5シーズン全200話放映され、劇場作品3作品が制作されました。
最近では2014年にリメイク作品である『美少女戦士セーラームーンCrystal』が放映開始され、2021年には『美少女戦士セーラームーンEternal』のタイトルで劇場作品もつくられています。
今なお人気が衰えず、ホットな作品であることが分かりますね。
また、アニメは40カ国以上放映されているので世界中にファンが多いのです。
さて、そんなワールドワイドな作品だからこそなのか、CCが収録されているのが嬉しいところです。英語音声で聞き取れなかったところがあっても、字幕でしっかりと確認できます。
そもそも、もともとが子供向けに作られているため、出てくる単語や表現が比較的やさしいです。
美少女戦士に変身するとはいえ、中身は普通の女子中学生。多いのは学校での出来事や、友達との休日、恋愛の話題などで親しみやすい話題で話してくれます。
「内容が子供向けだから…」と大人が敬遠することなかれ。
いわゆるプリキュアなどの「戦闘魔法少女モノ」の元祖で後世に多大な影響を与えているだけあって、今見ても随所に光るものがあります。
第一期である『美少女戦士セーラームーン』はDVD/Blu-rayのセットで発売されています。
Part1とPart2の上下巻に分かれており、2つ合わせて全46話収録されています。
実際の商品内容や、作品の中の英語に関しての詳しい内容は下記の記事に書きましたので、興味のある方はご覧になってみてください。
