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【完全版】「ハイキュー!!」英語版から学ぶスポーツや部活で使える英語表現を徹底解説!

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS

皆さんは部活やスポーツにまつわる英語をいくつ思い浮かべることができるでしょうか?
いざ言われてみると意外と思いつかないことが多いのではないでしょうか?

そもそもそのような状況で英語を使う人は限られるとは思いますが、人によっては海外の方とスポーツをしたり、部活のことを説明したりする機会があると思います。
やはりいざという時のために喋れるようにしておきたいものです。

しかし、学校ではそのような特定の状況の英語を学ばないし、社会人の方はビジネス英語を学ぶ機会が多く、良い教材を見つけることが難しいのが実情です。

さて、そんな方のために実用的でありながら楽しく学ぶことができる素晴らしい教材があります。

大人気バレーボールアニメ『ハイキュー!!』の北米版です!

『ハイキュー!!』は週刊少年ジャンプに連載された漫画作品を原作としており、王道の熱血スポーツ作品です。
この北米版『ハイキュー!!』では、スポーツや部活に関連したたくさんのフレーズを楽しみながら勉強することができます。英語吹き替え音声も収録されているのでリスニングの勉強にも最適です。

今回はこの作品に登場するスポーツや部活で使える英語表現を解説とともに紹介してみます。

※この記事を思いついたのがセカンドシーズンを観ていた時だったので、セカンドシーズンからの引用が多いです。

※日本語訳は原文ママ。

部活に関する用語

サボる = ditch

セカンドシーズン6話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 2」第6話より
及川
及川
Getting rest and ditching practice are two different things.
休息とサボりは違うんだよ。

ditchと辞書で引くと始めにでるのは「溝」「〜に溝を掘る」という意味ですが、実は「サボる」という意味もあります。

他の言い方では「slack off」などと言うことができます。

ちなみに「サボる」わけではなく、正当に休憩をとる場合には「get rest」や「take a break」と表現します。

今日の練習はここまで = Let’s call it a day

セカンドシーズン1話より

烏養
烏養
Good, let’s call it a day.
よーし、今日はここまでだ。

部活の練習を終える時、「今日はここまでにしようか」「そろそろ終わろうか」と言いたいときには「Let’s call it a day.」と言いましょう。

直訳すると「それを一日と呼びましょう」という変な意味ですね。
こちらの表現の語源ですが、実はもともとは「call it a half day」という使われ方が始まりでした。どういうことかというと、従業員が一日の出勤時間をすべて終えずに帰宅した際に彼らの上司が出勤記録に「half a day」と書くことにより、賃金が控除されるようにしたそうです。
やがて時が経つにつれて変化していき、しっかりとすべての出勤時間をこなした際に「call it a day」と呼ばれるようになったそうです。

部活などのスポーツだけでなく、会社で「今日の仕事はこれで終わり」と退社する際にも使うことができる便利な表現です。

大会・試合に関する用語

予選 = prelims

セカンドシーズン2話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 2」第2話より
日向
日向
Tokyo’s starting their IH prelims tomorrow, right!?
東京は明日からインハイ予選なんだよな!?

大会の予選は「prelim(複数形 prelims)」という単語で表すことができます。

このprelimという単語は「preliminary」という単語の短縮形になっています。ハイキュー本編では短縮形であるprelimの方が圧倒的に多く使われていたので自信を持って使って頂いて大丈夫です!

またハイキュー本編では「代表決定戦」の翻訳として「qualifier matches」というものが出てきます。

「qualifier」は「予選通過者」などの意味の他に「予選」も意味する単語です。ハイキュー内においては代表決定戦を意味する単語として使われていますが、予選の意味でも使うことができるでしょう。

公式戦 = regular game

セカンドシーズン11話より

練習試合ではない公式戦は「regular game」もしくは「regular match」と言うことができます。

regularという単語は「レギュラー」と和製英語にもなっていますが、「正式の」「標準の」などの意味があります。

練習試合 = practice match

セカンドシーズン1話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 2」第1話より
影山
影山
We’ve got a practice match?
練習試合っすか?

練習試合のことは「practice match」 もしくは「practice game」と言うことができます。

practice は「練習」を意味する単語ですが、名詞としての「練習」という意味と、動詞としての「練習する」という意味があります。

名詞としての使い方の例は I need practice more. =私には練習がもっと必要だ。
動詞としての使い方の例は I need to practice.=私にはもっと練習が必要だ。
です。

どちらも全く意味なのですが、単語の品詞が異なります。

ややこしいかもしれませんが頭の片隅に入れておきましょう!

交代する = make a substitution

セカンドシーズン20話より

嶋田
嶋田
Seijoh is making a substitution?
西城、ここでメンバーチェンジ?

試合中に参加選手を交代させることは「make a substitution」と言うことができます。

substitution は名詞で「交代」「代用」などを意味します。数学では「代入」を意味する単語です。

これをmakeとくっつけてmake a substitution とすることで「交代する」という表現にすることができます。substitutionは名詞なので、冠詞であるaを忘れないようにしましょう。

ちなみにsubstitution の動詞形はsubstitute です。また短縮形であるsubという言葉で使われることもあります。

また、「sub in for 〜」で「〜の代わりに入る」「be subbed out 」で「交代させられる」という表現になります。

実際にハイキューの中では以下のように使われていました。
(セカンドシーズン21話より)

Since he’s subbing in for Kunimi, he might be pretty quick-witted.
国見の代わりってことは、結構頭の切れるやつなのかも。

But if I find you dragging us down, I’m going to have you subbed out.
足引っ張るなら引っ込めるからな。

膠着状態 = deadlock

セカンドシーズン21話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 2」第21話より
滝ノ上
滝ノ上
It’s a deadlock.
膠着状態だな。

試合が膠着状態であることを「deadlock」と表現することができます。これは試合に限らず、交渉や打ち合わせなど状況が進まない状態全般を表すことができます。

デッドヒートを繰り広げる = go down to the wire

セカンドシーズン 12話より

試合が白熱している状態を日本語で「デッドヒートを繰り広げる」といいますね。

英語でもそのまま意味が通じそうなものですが、実は英語で「dead heat」と言うと「引き分け」という意味になります。

例. The race ended in a dead heat.

試合が白熱した状態を英語で言うときには「go down to the wire」と表現しましょう。

なんとも不思議な表現ですが、語源は競馬にあります。

19世紀後半、競馬で馬の着順を決めるために、ゴール手前に紐(wire)を張って判定の材料にしていました。「go down to the wire =ワイヤーまで行く=ワイヤーまで勝負がもつれ込む」となり、ここから「白熱した戦いを繰り広げる」という意味になったようです。

後がない = get our back to the wall

セカンドシーズン23話より

We’ve got our back to the wall now.

追い詰められてあとがない状況を「get one’s back to the wall」と言います。one’sの部分にはmyやourなどの人称代名詞の所有格が入ります。

直訳すると「〜の背中を壁につける」という意味ですが、まさしく後がない状況を表すような表現ですね。

日本語では「背水の陣」という表現がありますが、欧米では壁の方が逃げ場がない感じがするのでしょうか(笑)

盛り上げる、声をかける

かかってこい!= Bring it on!

セカンドシーズン5話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 2」第5話より
日向
日向
Bring it on!
さぁ、来い!”

Bring it on!は「かかってこい!」や「さぁこい!」のような、相手の攻撃に対して準備万端で待ち構える際に使う気合を入れる掛け声です。

スポーツ作品だけでなくバトル作品などでもよく使われる定番の表現です。

気をつけろ!(次行くぞ!) = Heads up!

セカンドシーズン2話より

烏養
烏養
Heads up!
次!

「Heads up!」は「気をつけろ!」や「注意しろ!」など相手に対して注意を促す時に使われるフレーズです。
他の言い方では「Watch out!」や「Look out!」などがあります。

注意を促すフレーズなので「次行くぞ!」と次の動きや攻撃に備えるようなシーンでも使うことができます。

いいぞ!/よっしゃ! = Right on!

セカンドシーズン5話より

リエーフ
リエーフ
Right on!
よっしゃ~!

日本人だと服屋の方を思い浮かべてしまいますが、「Right on!」は誰かを励ます時や感激した時などに思わず口から出るようなフレーズです。
例えば自分や自分と同じチームの人が得点を決めた時、「いいぞ!」「よっしゃ!」という感じで「Right on!」と言うことができます。

※豆知識ですが、リエーフの英語版での名前の発音は「レヴ」となっています。

任せろ!(オーライ!) = Leave it to me!

セカンドシーズン1話より

縁下
縁下
Leave it to me!
オーライ!

チームプレーにおいて、ボールなどが上がってプレーを自分に任せてほしい時は、「Leave it to me!」と声をかけましょう。

日本語では「オーライ!(All right!)」と声をかけるような場面ですが、上記のような場面で「All right!」と言うのはあまり自然ではありません。そもそも All right.は「大丈夫」という意味なので、何が大丈夫なんだ?と混乱を生むでしょう。
(ちなみに日本では車などバックする際にオーライと声をかけますが、欧米では一般的ではないようです。)

失敗したとき

ドンマイ = Don’t sweat it / Shake it off

ファーストシーズン1話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 1」第1話より
日向
日向
Don’t sweat it!
ドンマイ、ドンマイ!
日向
日向
Shake it off, shake it off!
気にしない、気にしない!

日本語では誰かが失敗して励ます時、「ドンマイ」と言いますよね。

てっきり英語の「Don’t mind」で通じそうなもんですが、実は不自然な英語で通じません。

英語で日本語のように「ドンマイ」と励ましたい時には、「Don’t sweat it.」や「Shake it off.」と言いましょう。

詳しい解説は下記の記事に書いていますので興味のある方はご覧になってみてください。

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ハイキュー!!から学ぶ『ドンマイ』の英語での言い方とは?スポーツや仕事で仲間がミスをした時に、「気にするな」「気にしないで」と元気づける意味で「ドンマイ」と言うことがあります。 「ドンマ...

切り替えていこう= Let’s start from the top / Let’s switch things up

セカンドシーズン1話より

大地
大地
Okay. Let’s start from the top.
よし、切り替えていくぞ!

セカンドシーズン18話より

悪い失敗の後に気持ちを切り替えてプレーしたい時には「Let’s start from the top.」や「Let’s switch things up.」と言いましょう。

「Let’s start from the top.」は文字通り「最初からやり直そう」という意味です。

「Let’s switch things up.」というフレーズですが、switch upで何かを改善するために変化を施すことを意味します。
なので「より良くするために変えていこう!」というポジティブな意味になり、まさに切り替えていきたい時にピッタリのフレーズとなっています。

悪い = My bad

セカンドシーズン2話より

日向
日向
My bad.
すみません。

自分がミスをしてしまったとき、さらりと謝る際には「My bad.」と言いましょう。

謝る際のフレーズとして、「I’m sorry.」が浮かぶかと思いますが、こちらは例えて言うなら「申し訳ございません」のような表現で、より深刻に過ちを認めているような印象を与えます。

そうではなく、「ごめんね」「悪かった」「すまん」のように軽く謝るときには「My bad.」がピッタリの表現なのです。

短くシンプルなフレーズなので言いやすく、非常に重宝するフレーズです。

しっかりしろ = Get a grip

セカンドシーズン15話より

Get a grip!

仲間が平凡なミスをして喝を入れたいとき、もしくは緊張して本調子がでておらず鼓舞してあげたいときは「Get a grip!」と声をかけてあげましょう。

gripは名詞で「掴むこと」や「取っ手」をいみしますので、直訳すると「掴まれ!」ですね。

要するに、しっかり掴まって自分自身を落ち着かせろというニュアンスで「しっかりしろ」「落ち着け」という意味になります。

その他、似た表現として「Pull yourself together!」がありますがほとんど同じシチュエーションで使える表現です。

体調・精神状態

水分を補給する = get hydrated

セカンドシーズン6話

Make sure get hydrated!

スポーツにおいて水分補給は非常に大事なことですよね。

水分補給することを「get hydrated」と表現します。

hydrate は動詞で「水分補給させる」という意味です。

これを「get +受動態」の「〜の状態にする」という表現に当てはめ、「get hydrated = 水分補給する」というフレーズになります。

ゾクゾクする、ワクワクする = get pumped

セカンドシーズン2話

日向
日向
I get some pumped.
ワクワクする。

興奮した状態を表す表現として、「I’m excited.」が一般的に思い浮かぶかと思いますが、一歩進んだ表現として「I get pumped.」も覚えておきましょう。

pumpは動詞で「膨らむ」「膨張する」という意味がありますが、過去分詞のpumped になると形容詞として「気分が高揚する」「ワクワクする」という意味を持ちます。

神経が疲れる、イライラする = nerve-racking

セカンドシーズン21話より

菅原
菅原
Serving right afrter you get subbed in is nerve-racking.
入っていきなりサーブはやっぱ緊張するな

試合中の一進一退の攻防の最中、思うように点が決まらないときなど、スポーツにおいては神経がすり減るような瞬間が多いですね。

そんな状況のことを「nerve-racking」と表現することができます。

nerveというとは「神経」という意味です。

rackingはrackの現在分詞ですが、動詞で「苦しめる」「悩ます」といった意味があります。

つまり「nerve-racking」は「神経を苦しめる/悩ます」といった意味になり、つまり「神経が疲れる」「イライラする」と言う意味の表現になります。

試合前の緊張 = pre-game jitters

ファーストシーズン15話より

旭
I have a trick for getting a rid of the pre-game jitters.
緊張を紛らわすコツがあるんだよ。

試合が始まる前には多くの方が緊張を味わう(get nervous)のではないでしょうか。

こういった試合前の緊張のことを「pre-game jitters」と表現します。

「pre-game」は「試合前」の意味、「jitters」は「緊張」の意味があります。

いかがでしたか?

「ハイキュー!!」の英語版アニメでは、このように役立つフレーズを楽しく学ぶことができます。

下記の記事では「ハイキュー!!」第一期の英語版アニメについて、内容や難易度について詳しく解説しています。
興味のある方はご覧になってみてください。

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