日本でも馴染み深くお手軽なゲーム「にらめっこ」。誰しも小さい頃に一度はやってみたことがあるのではないでしょうか。
さて、素朴な疑問なのですが海外にも「にらめっこ」というゲームはあるのでしょうか?あったとして、その呼び名は何なのでしょうか?
今回は「にらめっこ」の海外での呼び方、そして海外でのルールについて、北米版のアニメに実際に登場した会話から引用して紹介してみます。
「にらめっこ」は英語で「staring contest」
さて、結論から言うと「にらめっこ」は英語では「staring contest」と呼ばれます。
北米版アニメの実際のシーンから、この表現が出てくる会話を紹介します。
北米版「らき☆すた」2話より
ファーストフード店にて。みゆきさんがナゲットを1個余らせたので、誰がそれを食べるかを残った3人でにらめっこをして決めようとします。
※英語吹き替え音声より。日本語訳は意訳。
さて、みゆきさんがナゲットを1個残したので、誰がそれを食べるか決めるのは私達の手にかかってるわけだけど。
How about we have a staring contest, and the winner gets to eat it?
にらめっこをして、勝った人が食べるってのはどう?
え?本当に子供っぽいわね。
楽しそう!やろうよ!
up to 〜
〜次第で
figure out
考え出す、解き明かす、理解する
このように英語圏でも「にらめっこ」と呼ばれる競技はあり、英語ではstaring contestと呼びます。
staringはstareという単語の現在分詞/現在進行系です。
stareは動詞で「じっと見る」「凝視する」「じろじろ見る」などの意味があります。
「staring contest = じっと見つめる競技」と単語の意味のままですね。
海外でのルールは日本と違う?
まずは日本の「にらめっこ」のルールについて改めて確認しておきましょう。
にらめっこはこどもの遊びのひとつ。基本は二人が向かい合わせになり、わらべうたを歌う。(下記参照)だるまさん、だるまさん、の部分は省略することが多い。
だるまさん、だるまさん、にらめっこしましょわらうとまけよ、あっぷっぷ
うたの最後の「……っぷ」にあわせて無表情、またはおかしな表情をつくり、どちらかが先に笑ったら負け、というルールで勝ちを競う。 ローカルルールとして、しゃべることができたり、声に出して笑わない限り負けにならないこともある。
引用:Wikipediaより
続いて海外の「staring contest」のルールを確認してみます。
A staring contest is a game in which two people stare into each other’s eyes and attempt to maintain eye contact for a longer period than their opponent can. The game ends when one participant looks away, or smiles.
staring contestは、二人がお互いの目を見つめ合い、相手よりも長い時間見続けることを目的としたゲームである。ゲームはどちらかが目をそらすか、笑ったときに終了する。
There is a popular variation of the game in which the participants must also not blink, creating a physical as well as a psychological challenge. Most other variations revolve chiefly around either of these two core objectives, with some allowing the aggressive use of distracting actions to force an opponent into defeat, while others prohibit virtually any action but staring.
また、よく広まっているバリエーションとして参加者はまばたきをしてはならず、これにより身体的および心理的な障害を生む。他のほとんどのバリエーションは主にこれらの2つの主要な目的のいずれかを中心に展開しており、敵を敗北させるために気を散らすような行動が許可されているのもあれば、凝視以外のあらゆる行動を禁止しているものもある。
引用:Wikipediaより
これを見ると、日本のにらめっことのルールの違いにいくつか気づきます。
まず、staring contestは「目をそらしても負け」ということが明文化されています。
まぁ日本のにらめっこでも、目をそらすということは相手の顔を見ていないわけなので、その時点でゲームが成立していませんので反則の意識は強いと思います。
しかし、目をそらした瞬間に負けとは言われていないと思いますので、その点はstaring contestのルールとは少し違っています。
そしてstaring contestは「まばたきをしたら負け」となっています。この点は日本のにらめっことは大きく違うルールです。
上記Wikipediaの説明では、よく広まっているバリエーションと書いていますが、調べてみたところ、バリエーションというかむしろこれが正式なルールとなっている場合が多いようです。
実際、Youtubeでstaring contestと調べると、「私とstaring contestで対決しましょう」という動画がいくつか上がっています。そして、そのほとんどは撮影者がまばたきを我慢しています。
まばたきを我慢するのは肉体的にもかなり難しいので、むしろこれがゲームのメインとなっていると思います。
さらにもう一つの大きな違いは、staring contestは面白い顔を作ることを目的としたゲームではないということです。これもYoutubeで調べてみると分かります。顔を作っている人はほとんどいません。
面白い顔をせずに見つめ合うというのは、逆に照れて目をそらしてしまう場合が多いです。
つまり、海外のにらめっこであるstaring contestは「見つめ合ってまばたきを我慢し合いつつ、照れずに見つめ続けることができるか」というゲームと言えると思います。
さらに、staring contestでは日本にはない以下のようなambushというルールもあるようです。
Another commonly accepted ruleset is the ‘ambush’ ruleset, where one participant begins the contest without the opponent initially being aware of it. As soon as eye contact is made, the staring contest has begun, and proceeds according to regular conventions.
もう一つの広く受け入れられているルールとして「ambush(待ち伏せ)」というものがある。一人の参加者が事前に気づいていないうちにもう一人の参加者がゲームを始める。目があった瞬間にstaring contestが始まり、それからは通常のルールに従う。
引用:Wikipediaより
つまり、相手が気づかないうちにゲームをしかけるということですね。相手の心構えができていないうちから始めるというは、少しフェアじゃない気もしますが…。
今回は「にらめっこ」の英語での言い方と、日本のルールとの違いを紹介してみました。
英語を勉強していると、こういった些細な文化の違いを学ぶ機会ができて楽しいです。
特に身近な話題が出てくるアニメの英語版を通して学習していると、生活に密着した様々な表現が学べて面白いですよ!
みなさんもぜひ挑戦してみてください。