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【徹底解説】「人類補完計画」は英語で何と言う?―エヴァンゲリオン新劇場版

©カラー ©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会
『Evangelion 1.11: You Are (Not) Alone』より引用

北米版 ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序「Evangelion 1.11: You Are (Not) Alone」より

エヴァンゲリオンの中でも特に重要なキーワードとなる「人類補完計画」。

英語で言うと何になるのか気になりますよね?

今回はFUNIMATIONから出ている北米版「Evangelion 1.11: You Are (Not) Alone」の字幕英語版をもとに、解説してみました。

“エヴァンゲリオン” ©カラー ©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会

実際の場面で確認

ゼーレ03
ゼーレ03
It is your duty to appropriately utilize NERV and the Evas.

ネルフとエヴァの適切な運用は君の責務だ。

We are counting on you not to disappoint us.

くれぐれも失望させぬように頼むよ。

ゼーレ06
ゼーレ06
Precisely. Annihilating the Angels is only part of our covenant with Lilith.

さよう。使徒の殲滅はリリスとの契約のごく一部に過ぎん。

ゼーレ01
ゼーレ01
The Human Instrumentality Project.

人類補完計画。

What we ultimately desire is the execution of that plan.

その遂行こそが我々の究極の願いだ。

ゲンドウ
ゲンドウ
I know. All will go according to Seele’s plan.

分かっております。全てはゼーレのシナリオ通りに。

The Human Instrumentality Project

人類補完計画

解説

「人類補完計画」は英語版では The Human Instrumentality Project と訳されています。

instrumentalityは聞き慣れない単語ですね。
辞書を調べてみると以下のように書かれています。

①目的を成熟させる際に手段になる道具(または道具のシステム)
(an artifact (or system of artifacts) that is instrumental in accomplishing some end)

②ある目的のために役立っている品質
(the quality of being instrumental for some purpose)

③特定の目的のために創設された政府の補助機関
(a subsidiary organ of government created for a special purpose)

何やらちょっとむずかしいですが、要するに「道具」「手段」「機関」といった意味で普通用いられます。

例.

an instrumentality invented for a particular purpose 特定の目的のために発明された道具

a means or instrumentality for storing or communicating information 情報を蓄積する、または伝達するための方法または手段

さて、instrumentalityに「補完」という意味があるかと言われると、ないです。

「補完」は普通、complementやsupportという単語になるかと思われます。

では、なぜinstrumentalityという単語が使われているかと言うと、どうやら「人類補完計画」という言葉自体が Cordwainer Smith著のSF小説である「Instrumentality of Mankind(邦題:人類補完計画)」を語源としているからみたいです。

以下Wikipediaより引用。

「人類補完機構」という日本語における名称は伊藤典夫の訳語であり、新世紀エヴァンゲリオンの「人類補完計画」はこれに由来する。だが元の言葉「インストゥルメンタリティinstrumentality」の直訳は「道具」「手段」である。スミス自身は宗教的な意味づけをしていたらしく、実際これは神との仲立ちをする「仲介者」すなわち聖職者のことも指す。作者の急逝によって書かれることのなかった同シリーズの最後は、人類と下級民共通の宗教的クライマックス(詳細は不明)であったらしい。

また、海外のFandomというファンサイトのエヴァンゲリオンwikiにも同様の説明が書かれています。

In English, Instrumentality is a reference to Instrumentality of Mankind, from Cordwainer Smith’s sci-fi novels. In the original Japanese, however, it is referred to as 補完 (Hokan). “Ho” translates literally to “supplement, supply, make good, offset, compensate, assistant, learner” and “kan” to “perfect, completion, end”. translate literally to “complete” or “completion”. In many early fan translations, it is referred to as “Complementation”.

要約すると、

instrumentalityはCordwainer Smith著の「Instrumentality of Mankind」を参照している。日本語では「補完」という言葉だが、これはcompleteやcompletionと訳すことができる。初期のファンの間ではcomplementationと訳されていた。

と書かれています。

なので、実際はThe Human Complementation Projectと言ったほうが本来のニュアンスに近いのでしょうが、語源や元ネタなどの歴史的な背景を踏まえてThe Human Instrumentality Projectと訳されているみたいですね。

形容詞形のinstrumentalはTOEIC頻出単語!

ちなみにinstrumentalityは名詞形で、形容詞形だとinstrumentalになります。

instrumentalはinstrumental musicのように「楽器の〜」という意味が有名ですが、「〜の手段になって、〜の助けになって」というような意味も持ち合わせています。
instrumentalityはこの「〜の手段になって」という意味の名詞形だと考えると分かりやすいのではないでしょうか。

ちなみにこのinstrumentalという使われ方はTOEICでも出題されることがあるので、ついでにおさえておきましょう。

例.

His father was instrumental in getting him the job. 彼がその職を見つけるのには父親の助けがあった.

As a translator, he was instrumental in introducing Japan to the world. 翻訳家として彼は日本を世界に紹介することに貢献した

いかがでしたか?

今回は人類補完計画の英訳を紹介しながら、その元ネタやTOEIC頻出単語も紹介してみました。

みなさんも是非本編で確認してみてください!

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