北米版 鬼滅の刃 「Demon Slayer」より
鬼滅の刃の主人公である竈門炭治郎は優れた嗅覚の持ち主です。
動物並みの嗅覚を持ち合わせており、その能力を使って人の仕掛た罠を探し出したり、鬼の後を追うこともできます。
そのため、鬼滅の刃では「におい」に関する表現がよく出てきます。
日本語でも「におい」や「香り」というように英語でも様々な表現があります。
今回はアニメ鬼滅の刃の北米版である「Demon Slayer」より、様々な「におい」にまつわる表現を紹介してみます。
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
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最も一般的なsmell
さて、まずは最もメジャーと思われる表現「smell」です。
smellは好ましい香りにも、不快なにおいにも使うことができます。いわゆる中立な表現です。
英英辞書で確認してみましょう。
pleasant or unpleasant(快にも不快にも)とどちらでも使えることが書かれていますね。
実際の場面で確認してみましょう。
第1話
But whatever it happens, when happiness is destroyed, it’s always followed by the smell of blood.
でも何が起ころうとしても、幸せが壊される時は、いつもその後に血の匂いがやってくる。
第4話

『Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba – Part 1』より引用
What’s that awful smell?
なんだこのひどいにおいは?
第2話

『Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba – Part 1』より引用
The boy has a keen sense of smell, much like yourself.
少年はあなたと同じように嗅覚が優れているようです。
have a keen sense of〜 〜に対する優れた感覚を持っている
much like 〜 〜とよく似ている
またsmellは動詞としても使うことができます。

『Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba – Part 1』より引用
第1話
街の男:Can you help me out here? Give it a sniff!
助けてくれる?嗅いでみてくれ!
炭治郎:It smells like a cat to me.
(それからは)猫のにおいがするね。
sniff [動詞]においを嗅ぐ [名詞]においを嗅ぐこと
広い意味を持つscent
次は「scent」という単語です。
こちらも鬼滅の刃では非常によく出てきます。
ネットで調べてみますと、scentは基本的に良い香りに使われる単語だと解説されている記事が多いようですが、そんなこともないようです。実際に鬼滅の刃の中でも、良い香りの意味で使われることは少ないように思います。
英英辞書で確認しておきましょう。
このように多くの文脈で使わることが多い表現です。
鬼滅の刃では特に「鬼の痕跡を辿る際のにおい」という文脈で用いられることが多いです。
実際の場面で確認してみましょう。
第6話

『Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba – Part 1』より引用
There’s still a faint scent of the demon here. But it’s uneven.
まだここには鬼のにおいがかすかに残っている。でもむらがあるな。
faint かすかな、ぼんやりとした、ほのかな
uneven むらがある、不規則な、一様でない
第15話

『Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba – Part 2』より引用
That ominous scent I was picking up from the mountain scared me a bit.
山で感じたあの不吉なにおいは俺を少しだけ怖気づかせたんだ。
So having you here, makes me feel better.
だからお前がここにいてくれて、気分がましになるよ。
ominous 不吉な、縁起の悪い
不快なにおいを指すodor
次は「odor」という表現です。
odorは本来は快・不快に関わらず幅広いにおいを指すことができる単語ですが、実際は好ましくない不快なにおい、悪臭を表す時に使われることが多い表現です。
英英辞書で確認してみましょう。
このとおり、実際には不快なにおいで用いられることが多いので、良い香りに対して表現することは誤解を生むため控えたほうが良いでしょう。
実際の使用例を確認してみます。
第15話

『Demon Slayer: Kimetsu No Yaiba – Part 2』より引用
What’s that revolting odor? Was just for a second though.
なんだあの嫌なにおいは?一瞬だったけれど。
revolting 不快な、いやな、ぞっとする
その他の表現 aroma, fragrance, stink, stench, reek
さて、鬼滅の刃では出てこないものの、その他のにおいにまつわる表現を見てみましょう
aroma
aromaは良い香り、特徴的な芳香を指す表現です。
花の香りやコーヒーの香りの香りをアロマと呼ぶことがありますが、まさにそのような良い香りを指します。
例.
Coffee has a nice aroma. コーヒーは良い香りがする。
The aroma of roses makes me feel better. バラの芳香は私の気分を良くしてくれる。
fragrance
fragranceも良い香りを表現する単語です。aromaとほぼ同じ文脈で用いることができると思っていて良いでしょう。
また化学的な「香料」を指す場合もあります。
例.
Fragrance of flowers hangs in the air. 花の良い香りが空気中に漂っている。
Both of these are fragrance-free and free of dyes. どちらも無香料で無着色のものです。
stink
stinkは悪臭を指す場合に使われる単語です。
stinkは名詞的用法と動詞的用法どちらでも使うことができる単語で、名詞の場合は「がまんできないほどの悪臭」という意味、動詞の場合は「悪臭を放つ」という意味で用いられます。
例.
The stink of rotting seaweed was strong along the seashore. 腐った海藻の悪臭が強く海岸沿いにたちこめていた。
Your feet stink! お前の足臭いな!
stench
stenchもstinkと同じく「悪臭」指す単語です。
ただ、stenchには名詞的用法しかないので注意しましょう。
例.
The smoke and stench almost stifled us. 煙と悪臭で私達はほとんど窒息しそうだった。
reek
reekも悪臭を指す単語です。また、stinkと同じように名詞的用法と動詞的用法があります。
名詞では「悪臭」、動詞では「悪臭を放つ」とほぼstinkと同じような使われ方です。
例.
The room was filled with a reek of rotten onions. 部屋の中は腐った玉ねぎの悪臭で満たされていた。
He reeked of alcohol. 彼は酒臭かった。
いかがでしたか?
今回は鬼滅の刃を通してにおいにまつわる英語表現を消化してみました。
こうして見ると、英語では日本語以上ににおいを表現する単語が多いのではないかと感じました。
におい一つとっても、状況に合わせて色々な表現ができるとカッコいいので、是非使ってみてください!
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