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ハイキュー!!から学ぶ『運動神経が良い』の英語とは?

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS
「Haikyu: Season 1」より

スポーツや体を使った運動などが上手い人のことを『運動神経が良い』と呼びますよね。

今回はこの『運動神経が良い』という表現の英語での言い方をTVアニメ『ハイキュー!!』の北米版から紹介してみます。

『ハイキュー!!』は高校バレーボールを題材にした漫画で、週刊少年ジャンプにて2012年から2020年まで連載されました。また、2014年からはTVアニメ化もされています。

題材が高校バレーボールということもあって、スポーツに関する表現がたくさん出ているので、英語でのスポーツ表現を勉強したい人には最適の作品となっています。

英語では『運動神経』と言わない

まず前提として「運動神経が良い」という表現ですが、日本語独特の表現であると認識しておきましょう。

運動神経という言葉は、医学的な英語で言えばMotor nerveといいます。
WikipediaにもMotor nerveのページは存在しています。
そこでは、以下のように説明されており、日本語で言う「運動神経」の本来の医学的な意味と同じである事がわかります。

A motor nerve is a nerve located in the central nervous system (CNS), usually the spinal cord, that sends motor signals from the CNS to the muscles of the body.

運動神経は中枢神経系(CNS)にある神経で、通常は脊髄にあり、CNSから体の筋肉に運動信号を送る。

出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Motor_nerve

しかし、これをYour motor nerve is good.なんて言ってもちんぷんかんぷんな表現で、「運動がうまいね」という意図した意味は伝わりません。

英語で言う際には、「運動神経が良い」ということはどのような意味で言っているのかを考えて、言い換えてあげる必要あります。

実際のシーンから紹介

それでは「ハイキュー!!」の実際のシーンの会話から抜き出して紹介してみます。

「agility」や「agile」を使う

「ハイキュー!!」1期2話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS 「Haikyu: Season 1」より

※英語は吹き替え音声、日本語は原文セリフより。

澤村
澤村
The big difference now is that he and Hinata are on the same team.
でも中学と違うのは、今、影山と同じチームに日向がいる。
田中
田中
What?! Hinata?! Uh, I guess he’s kind of a crazy ball of energy and agility.
日向?まぁ確かに、運動神経の塊って感じですけど。

agility
[名詞] 機敏、敏捷性、軽快さ

ここでは「運動神経の塊」というセリフを「a crazy ball of energy and agility = エネルギーと機敏さのクレイジーな塊」と表現しています。
直訳ではありませんが、ニュアンスは伝わります。

「運動神経が良い」ということは、素早く反応し、行動する能力が高いということです。
これはつまり機敏さ、敏捷性ということで、英語ではagilityと言います。

agilityは名詞なので
He has the amazing agility. 彼は驚くほどの機敏さを備えている。
などと使います。

形容詞ではagileと言い
He is agile. 彼はすばしっこい。
などと使います。

日本語でも「アジャイル開発」なんて言葉が使われたりしますが、この単語から来ています。

「reflexes」を使う

「ハイキュー!!」1期4話より

©古舘春一/集英社・「ハイキュー!!」製作委員会・MBS 「Haikyu: Season 1」より
影山
影山
Listen, I’m jealous of your crazy reflexes, all right?!
俺はお前の運動神経がうらやましい。

That’s right. That’s why you piss me off. Such a waste!
だから宝の持ち腐れのお前が腹立たしい。

reflex
[名詞] (複数形で)反射神経、反射作用

piss someone off
(人を)怒らせる、イライラさせる、ムカつかせる

ここでは運動神経のことをreflexesと表現しています。

reflexという単数形だと、「刺激に対する反射」全般のことを指します。
例えば a conditioned reflex で「条件反射」を意味します。

reflexesと複数形にすると、一般的には「素早く反応して行動する能力=反射神経」を意味するようになります。

「運動神経が良い」ということは、つまり「反射神経が良い」ということでもあります。
ここでは、このようにreflexesという単語を用いて表現しているのです。

I have good reflexes.
私は良い反射神経を持っています。=私は運動神経が良いです。

I have no reflexes.
私は反射神経がありません。=私は運動神経が悪いです。

ちなみに、reflexes単体でも反射神経を表しますが、「運動の」を意味するathleticをつけて「athletic reflexes」と表現する場合もあります。

「athletic」を使う

また、その他の表現として「athletic」という単語を使うこともできます。

athleticは形容詞で「(体格が)スポーツマンらしい、スポーツや運動が得意な」という意味があります。
素早さや反射神経が良いというよりも、優れた体格で強いという意味合いが強くなりますが、運動が得意であるということを表現できる単語です。

She looks very athletic. 彼女はとても運動が得意そうだね。

また、athleticには「運動の、体育の」という意味もあり、athletic ability」で「運動能力」を意味します。
このathletic abilityという単語を使って、運動神経が良いと表現することもできるでしょう。

He has incredible athletic ability. 彼は素晴らしい運動能力を持っています。

いかがでしたか?

このようにアニメの英語版を視聴することで、日本独特の言い回しが英語でどのように表現されるのかを楽しみながら学習することができます。

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