アニメ

【徹底解説】念能力・オーラ・強化系などの系統を英語で説明すると?―ハンターハンター

©POT(冨樫義博)
『Hunter x Hunter, Vol. 7』より引用

ハンターハンターにおいて非常に重要な要素である「念能力」

生命エネルギーである「オーラ」を自在に操ることで、いわゆる超能力を使うことができます。

念能力の素晴らしいところは合理的で体系化されたルールに基づいているところです。

少年漫画における超能力は、言ってしまえば「何でもあり」だったのですが、しっかりと作られたルールに則って使用されるため、戦略的な複雑さや楽しみがあります。

さて、この念能力を英語で説明してみるとどうなるのでしょうか?

今回はマンガ「ハンターハンター」の英語版から、念能力に関して説明しているシーンを実際に抜き出して紹介してみます。

翻訳には2バージョンある?

ハンターハンターの名称の翻訳には実は2種類あります。

1つは英語版の公式版権元であるViz Mediaが翻訳したもの、もう1つは海外の愛好家たちが翻訳したものです。

海外の愛好家たちは公式が翻訳する前に、いち早く読んでみんなに広めたいために、マンガのオリジナル版(もしくは海賊版)を入手してスキャンし、セリフを彼らの母語に翻訳して配布する活動をしています。
この活動のことをScanlation(スキャンレーション)、これらを行う人のことをScanlater(スキャンレーター)と呼びます。

法律的にはアウトな行為なのですが、海外での活動ということもあり、実際取り締まるのは難しいようです。

また、スキャンレーターたちは日本国外における読者の獲得にも貢献していると主張していたり、そもそもマイナーなマンガでは公式から翻訳出版されることもないため、スキャンレーションによって入手するしかないという事情があるようです。

参考:Wikipedia「スキャンレーション」

ちなみにWikipediaのハンターハンターの英語版の項目では、用語の表記について活発に議論されています。https://en.wikipedia.org/wiki/Talk%3AHunter_%C3%97_Hunter%2FArchive_2

さて、この辺の事情は置いといて、今回使用するのはVIZ Mediaより出版されているハンターハンターの公式英語版である”Hunter x Hunter English Edition”です。

海外の方と話したり、海外のサイトで見かける時に、ここで紹介したものと表記上の違いがあるかもしれませんが、これは公式とスキャンレーションによる違いと考えて良いでしょう。

Kindle版とペーパーバック版があります。
Kindle版は各850円で、実際の紙の本であるペーパーバック版は各1200円前後します。

「念」に関する基本的な説明に関してはVol.6に登場し、「発」の系統の説明はVol.7に登場します。

 

「念」の基本的な説明について

それでは「念」の基本的な説明が、英語ではどのようにされているのか見てみましょう。

©POT(冨樫義博)
『Hunter x Hunter, Vol. 6』より引用

マンガより文字に書き起こしてみました。

Nen is the ability to control, at will, the life energy, or “Aura” that suffuses our bodies.
念は自分の意志で我々の体を覆う生命エネルギー”オーラ”を操る能力です。

Everyone emanates a little of this life energy,
全員が微量な生命エネルギーを放出していますが、

but for most it leaks away unnoticed and uncontrolled.
そのほとんどは気づかず意図せずに垂れ流しの状態になっています。

Very few of it, let alone actually utilize it.
この能力を使いこなせる者はごくわずか。

Those who do become known as “Geniuses,” “Psychics,” or “Superhumans.”
そういった者は”天才”、”超能力者”、”超人”などとして知られます。

suffuse
〜を覆う

emanate
〈光・熱・音・蒸気・香気などが〉〔…から〕発出/放射する

let alone
まして〜でない

utilize
利用する、活用する

「念」は人間から放出―emanateされるlife energy―Auraを自分の意志で自在に操る力―ability to control (or utilize) at willと表現するのがポイントでしょうか。

「四大行」について

続いて「念」の基本テクニックである「四大行」―「纏」「絶」「練」「発」の説明を英語で見てみましょう。

Four Major Lines―四大行

Ten (Envelop) is the technique that contains it within the body,
纏はオーラを体の中に留める技術で、

toughening it and maintaining its youthful vigor.
体を強化し、若々しい活力を維持します。

Zetsu (Suppress) shuts the aura flow off, like a valve.
絶はバルブのようにオーラの流れを止めます。

It’s very effective for hiding your presence, and relieving fatigue.
自分の存在を隠したり、疲労を緩和するのに有効です。

And Ren (Refine) that enables you to produce more aura.
練はより多くのオーラを生むことを可能とします。

Hatsu (Release/Act) is your personal expression of Nen.
発はあなたたちの念の個々の表出です。

Nen users fall into one of  six broad categories :
念の使い手は6つの大区分に分類されます。

Emitter, Enhancer, Transmuter, Manipulator, Conjurer, and Specialist.
放出系、強化系、変化系、操作系、具現化系、特質系です。

envelop
〜を包む、くるむ

vigor
活力、気力、生命力

suppress
抑圧する、抑える、隠蔽する

relieve
(苦痛・悩みなどを)和らげる

fatigue
疲労、疲れ

refine
精製する、精錬する

fall into 〜
〜に分類される

「発」の系統について

続いては「発」の系統の名称と説明について、それぞれ英語では何と言うのか見てみましょう。

©POT(冨樫義博)
『Hunter x Hunter, Vol. 7』より引用

まずは系統名一覧です。

強化系 Enhancer
変化型 Transmuter
具現化系 Conjurer
放出系 Emitter
操作系 Manipulator
特質系 Specialist

それぞれ下記意味の単語の「〜する人」という意味になっています。

enhance
高める、強化する

transmute
〜に変える

conjure
魔法を使う、〜を魔法で出す
※魔法や手品のように何もないところから何かを出すイメージ

emit
放射する、発する

manipulate
操縦する、操作する

conjureは特にあまり聞き慣れない単語かと思います。
ちなみにconjurerは普通は「魔術師、奇術師」という意味になります。

余談ですが、アメリカの人気ホラー映画である「死霊館」は原題は”The Conjuring”といいます。
魔術や手品を使うこと、また心霊や悪魔に頼ることを意味します。

conjurerの発音はカタカナで書くなら「カンジャラ」のような感じです。
下記動画を参照してみてください。

それぞれの系統の説明を見てみましょう。

Enhancer―強化系

Strengthens and reinforces natural abilities.
自然の能力を強化したり補強する。

Transmuter―変化系

Changes the quality of aura.
オーラの性質を変える。

Conjurer―具現化系

Materializes an object out of aura.
オーラから物を物質化する。

Emitter―放出系

Shoots out or projects aura.
オーラを飛ばしたり投影する。

Manipulator―操作系

Controls objects or living things.
物や生物を操る。

Specialist―特質系

Unique, distinctive aura.
個性的で独特なオーラ。

In some cases, a person can become a specialist later in life.
時には後天的に特質系に変わる人もいる。

strengthen
強化する

reinforce
補強する

materialize
〈…を〉出現させる、〈願望・計画などが〉実現する

shoot out
射出する、(銃で)撃ち抜く

distinctive
独特の、異彩を放つ

ヒソヒソのオーラ別性格分析について

さて、ハンターハンターファンはご存知「ヒソヒソのオーラ別性格分析」の英語版についても見ておきましょう。

ヒソカの独断と偏見によるタイプ別性格診断です。

Enhancer―強化系

Simple and determined.
単純で一途。

Manipulator―操作系

Logical, does things at his own pace.
理屈屋、マイペース。

Transmuter―変化系

Whimsical and a liar.
気まぐれで嘘つき。

Emitter―放出系

Impatient and not detail-oriented.
短気で大雑把。

Specialist―特質系

Independent and charismatic.
個人主義者、カリスマ性有り。

Conjurer―具現化系

High-strung.
神経質。

determined
決然とした、断固とした

whimsical
気まぐれな、移り気な

impatient
短気な、せっかちな

detail-oriented
細かいことにうるさい、几帳面な

independent
自主性がある、人に頼らない

high-strung
神経質な、極度に緊張している
※strungはstringの過去・過去分詞形、「張り詰めた糸」を意味

性格を表す英単語のオンパレードです。

マイペースは英語でmy paceとは言わないみたいです。
“does things at his own pace”と「自分のペースで物事を行う」と表現してあげます。

自分の性格を表現する際の参考にしてみてください。

このようにお気に入りマンガの英語版を使うと、楽しみながら英語を学習することができます。

ハンターハンターに限らず、是非試してみてください!

「〜に匹敵する」という意味の「hold a candle to」を実例から学ぶ「〜に匹敵する」「〜と肩を並べる」などを意味する英語で"hold a candle to"という表現があります。 直訳すると「ろう...
「もし自分があなたの立場だったら」If I were in your shoes... ― ハンターハンター100話「もし自分があなたの立場だったら…」と言いたい時には、英語で If I were in your shoes... と表現することができ...